巡回相談とは?
「巡回相談」とは、発達や行動に気になる点のあるお子さんが、
園でよりスムーズに過ごせるように、こども発達相談センターの専門職の先生が
保育園や幼稚園などを訪問して、園に助言をしてくださる制度です。
園の先生から「希望すれば見てもらえる」と聞いたので、
息子のことを少しでも理解してもらいたいと思い、申し込むことにしました。
実際に見てもらって分かったこと
巡回相談当日、先生は息子が遊ぶ様子をじっくり観察してくださり、
その後、園の先生に2つのアドバイスをしてくださいました。
①「どうすればよかったと思う?」の聞き方を変える
いけないことをしたときに、
「どうすればよかったと思う?」というあいまいな聞き方ではなく、
「Aをすればよかったと思う?それともBをすればよかったと思う?」
と具体的に選択肢を出してあげると良い。
息子のように“推測が苦手”なタイプの子どもには、
選択肢を示してあげることで、自分の行動を整理しやすくなるそうです。
②友達との間に橋渡しをしてあげる
友達とうまく遊べないときには、
「今こうしたいんだよね」と先生が代わりに気持ちを伝えてあげる。
息子は自分の気持ちをうまく表現できず、
それがきっかけで一緒に遊べないことが多かったのですが、
先生が「橋渡し」をしてくれるようになってから、
お友達と遊ぶ時間がぐんと増えました。
園の対応と息子の変化
巡回相談のあと、園の先生が早速このアドバイスを取り入れてくださり、
息子がとても過ごしやすくなったのを感じました。
今まで「うまくいかない」と思っていた場面が、
ちょっとした声かけの工夫でスムーズに変わっていく――
その変化を目の当たりにして、本当に驚きました。
「環境調整」とはこういうことだったんだ
当時は“環境調整”という言葉を聞いても、
具体的に何を指すのか分かっていませんでした。
でもこの巡回相談を通して、
「子どもの特性を理解し、それに合わせて周りが関わり方を工夫すること」
こそが、環境調整なのだと実感しました。
そして以前、電車で出会った女性に言われた
「お子さんの特性をしっかり理解してね」という言葉の意味が、
ようやく腑に落ちた気がしました。
あの時、巡回相談をお願いして本当によかったと思います。
息子が安心して過ごせる時間が増えただけでなく、
私自身が「どう支えればいいのか」を少しずつ掴めた、
大きな一歩でした。

