授業の見通しを「視覚」でサポートする手順ツール

学んだこと・使ったもの

なぜ作ろうと思ったのか

息子が小学校に入学する少し前、
本やYouTubeで自閉スペクトラム症の特性について学ぶ中で、
「視覚優位」という言葉を知りました。

耳で聞くより、目で見て理解するほうが得意な傾向があるということ。
また、「見通しがあると安心する」という話にも深く共感しました。

思えば、療育の場でも必ず
最初に「今日やること」がボードに書かれ、
先生と一緒に手順を確認してから始まっていました。

それを見て、ふと気づいたんです。

「大人だって会議のとき、最初に“アジェンダ”を確認するよね。」
「子どもたちにとっても、“これから何をするのか”が分かることは自然で大切なことなんだ。」

“見通し”があることで安心できるだけでなく、
自分のペースで主体的に取り組むきっかけにもなる。
そう思い、このツールを作ってみることにしました。

作ったもの

「やること①〜⑤」の番号カードを印刷し、
ラミネート加工+裏に磁石テープを貼って黒板に貼れるようにしました。

  • 教室の後ろからでも見える大きめの文字サイズ
  • 授業の流れを最大5段階で整理できるデザイン
  • 先生が授業のはじめに黒板に貼って、手順を書き込む方式

🔽 ダウンロードはこちら

実際の使い方(例:算数)

先生が授業のはじめに黒板に掲示します。
隣には、使う教材(教科書・ドリル)をクリップ磁石で挟んで掲示してもらいました。

効果と広がり

このツールのおかげで息子は、
「次に何をするのか」が分かることで落ち着いて授業に参加できるようです。

また、先生からもこんな言葉をいただきました。

「これは発達支援の子だけでなく、1年生全体にとって分かりやすいです。」

その結果、息子のクラスだけでなく、
同学年の他の2クラスでも導入していただけることになりました。

自分の子のために作ったものが、みんなの学びのサポートにもなったことが本当に嬉しかったです。

まとめ

このツールは、息子の安心のために作ったものでしたが、
結果的に「見通しがあると、誰にとっても学びやすい」ということを教えてくれました。

見通しを持つことは、特別支援ではなく“学びの基本”。
それを形にする小さな工夫が、子どもたちの安心につながる。

そう実感できた、これまでで一番の“つくってよかったもの”です。

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